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アブダクションを習得しよう!具体例と共に詳しく解説~1日でも早く見たかったブログ~

はじめに

 

 どうも Junite です。

 

 今回は、論理的推論の一つであるアブダクションについて、詳しく解説していきたいと思います。

 

 

アブダクションとは

 

 アブダクションは、論理的推論の一つであり、規則と結論の二つの事柄から、前提条件という未知の事柄を導くことを言います。

 

 つまり、ある出来事Aに対して、その前に起きた出来事Bを予想することです。

 

 これだけでは分かりづらいと思うので、次の具体例とともに、イメージを掴んでいきましょう。

 

 

 

 ちなみに、論理的推論は、”演繹法”と”帰納法”の他の二つと合わせて三種類に分類することが出来ます。

 

junite.hatenablog.com

 

アブダクションの具体例

 

 ここからはアブダクションの具体例を見ていきたいと思います。

 

具体例1

 

結論:A君が骨折をした

規則:階段から落ちると骨折する

↓           ↓

↓ <アブダクション> ↓

↓           ↓

前提条件:A君は階段から落ちた

 

 A君が骨折しているのを見て、階段から落ちると骨折することから、A君は階段から落ちたと推論します。これがアブダクションです。

 

具体例2

 

結論:警察官が集まっている

規則:事件が起きると警察官が集まる

↓           ↓

↓ <アブダクション> ↓

↓           ↓

前提条件:事件が起きた

 

 こちらも警察官が集まっているのを見て、事件が起きると警察官が集まることから、事件が起きたと推論しているので、これもアブダクションです。

 

 

 

 アブダクションの大体のイメージが掴めましたでしょうか。

 

アブダクションの詳細

 

 ここからはアブダクションについて詳しく解説していきたいと思います。

 

身近で当たり前

 

アブダクションという言葉だけを聞くと、何だか難しい概念のように思われるかもしれませんが、ここまでの説明からも分かるように、それ自体はすごく当たり前で身近なものです。

 

 実際、日頃から我々は様々なことをアブダクションを用いて推論しています。上で挙げた具体例のような状況も、日常でよくみられる光景でしょう。アブダクションという言葉自体を知らないだけで、無意識の内に既に使っているのです。

 

最も妥当な前提条件を導く

 

 選択肢として考えられる前提条件は、一つだけとは限りません。むしろ、複数考えられるケースの方が多いです。

 

 よって、アブダクションをする際は、選択肢の中から最も妥当なものを選ぶ必要があります。

 

 具体例1を見てみましょう。具体例1では、A君が骨折していることから、A君が階段から落ちたのだと推測していますが、骨折する原因は他にも考えられます。例えば、「激しい喧嘩をする」や「交通事故にあった」などです。

 

複数の情報から考える

 

 複数の選択肢の中から、妥当な推論を導き出すためには、一つの結論だけではなく、複数の結論と照らし合わせることが重要です。

 

 実際に、我々が無意識にアブダクションをしている時も、様々な情報を元に判断しています。

 

 具体例1を見てみましょう。具体例1では、結論が一つしかありませんので、どの前提条件が妥当かを判断するのは難しいです。しかし「A君はとてもおとなしい性格である」という情報があればどうでしょう。「激しい喧嘩をする」という前提条件の妥当性が下がり、より正確に推論できるようになったのではないでしょうか。

 

 同様に「都市部から離れており交通量が少ない」という情報があれば、「交通事故にあった」という前提条件の妥当性が下がり、「階段から落ちた」という前提条件が最も適当な推論に近くなります。

 

絶対に正しいわけではない

 

 ここまでの説明で分かってる人もいるかと思いますが、アブダクションで得られた前提条件は、必ずしも正しいとは限りません。あくまでも、正しい確率が高いだけです。

 

 先ほど、複数の情報から、「A君が階段から落ちた」という前提条件を導きましたが、絶対に正しいわけではありませんよね。今までの規則になくて予測できない場合もあります。もし、(実際にはあり得ませんが)カイワレを食べて骨折したとすれば、それを推論することは不可能ですよね。

 

アブダクションの注意点

 

 ここからはアブダクションを使う時の注意点について解説していきます。

 

断定してはいけない

 

規則:AならばBである

結論:Bである

前提条件:Aである

 

 上のように、前提条件を断定してしまうことを後件肯定といいます。

 

 Bである原因はA以外にも考えられるため、Bであるという結論からはその原因を特定することができず、前提条件を断定することはできません。よって、後件肯定は間違った推論です。

 

 なので、アブダクションで得られた結論は、後件肯定にならないように、必ず推量にするべきです。

 

 一方で、アブダクションで得られた前提条件は全て正しい可能性が高いに過ぎないという前提の元、推量ではなく断定で言い切っている場合もあります。

 

 その場合は、例え断定として言い切っていても、蓋然的に正しいという意味で使用していることに注意すべきです。

 

 いずれにしろ、アブダクションで得られた前提条件は、絶対に正しいことはなく、あくまでも正しい可能性が高いだけということには、常に気を付けておきましょう。

 

アブダクションを習得するメリット 

 

 ここからはアブダクションを習得するメリットについて解説していきますが、ここでいう習得するというのは、何が”規則”と”結論”で、そこから何という”前提条件”を導いたことを理解して使えるようになるということです。

 

自分の思考を可視化できる

 

 一つ目は、自分の思考を可視化できるということです。

 

 いままでぼんやりと考えていたことが、意識的にアブダクションを使えるようになることで、思考の構造をはっきりさせることができます。

 

間違いの原因に気づきやすい

 

 二つ目は、間違いの原因に気づきやすくなることです。

 

 アブダクションを習得すれば、自分がいつアブダクションをしているかを把握することができ、その際に、アブダクションを使用する上での注意点に留意することで、間違いが起きてもすぐに気づくことができます。

 

アブダクションの習得方法

 

 ここからはアブダクションの習得方法について解説していきたいと思います。

 

推論を自覚する

 

 まず最初の基礎の基礎として、自分が無自覚の内にしている推論を自覚しましょう。

 

 我々は日常生活の中で、様々な推論を無意識にしています。相手の気持ちを表情から予測する時にもしていますし、今夜の夕飯を考える時にもしています。未知の事柄を予測するのは全て推論です。

 

 当たり前すぎるかもしれませんが、今後の練習にも、自分の思考を認識するにも重要ですので、必ずやってみましょう。日常に溢れる推論の多さに驚くはずです。

 

推論の構成要素を捉える

 

 次に、上で認識した推論に焦点を当てて、構成要素が何かを捉えましょう。つまり、何と何を元にして何を得たのかを明確にしましょう。

 

 この段階では、何が前提条件で規則で結論かは分からなくていいです。とにかく、推論の際に使った全ての要素を洗い出せるようにしましょう。

 

 また、無意識のうちに使っている前提条件や規則に注意しましょう。

 

 これらは、当たり前すぎて気にしないパターンが特に多いのですが、推論をする際には、無意識で使う前提条件や規則で間違いが起こりやすいので、常に意識するよう心掛けておきましょう。

 

要素を分析する

 

 推論の構成要素が分かったら、どれが前提条件で規則で結論なのか分析しましょう。

 

 構成要素が分析できると、どの要素を推論で導いたかによって、どの論理的推論法を使ったのかを判別することができます。前提条件を導くのがアブダクションです。

 

 

 

 はじめのうちは、上とこれを繰り返して、アブダクションに対する理解を深めることを目標にしましょう。自分の思考がアブダクションだと認識できるようになれば、次のステップに進みましょう。

 

アブダクションを使ってみる

 

 自分のした無自覚の推論を分類できるようになったら、今度は意識的にアブダクションをできるようにしましょう。

 

 具体的には、身のまわりに起きた現象を結論として、自分の知っている色々な規則を適用して、前提条件を推論してみましょう。

 

 例えば、いつもより電車が混んでいると感じたら、それを結論として、自分の知っている知識から原因を予測するなどです。

 

 この際に重要なのが、自分がどのような規則を使って導いたのかを必ず明確にすることです。ここで自分の使った規則をあやふやにしてしまうと、推論の妥当性などを吟味する際に、それができなくなってしまいます。

 

正しいか判断する

 

 意識的にアブダクションを使えるようになったら、最後に、そのアブダクションに間違いがないかを分析しましょう。これができないと、アブダクションを習得するメリットが小さくなってしまいます。

 

 具体的には、上で挙げた注意点を意識して、規則や結論自体があっているのかを確認しましょう。

 

 

 

 ここまでくれば、アブダクションは完璧です。習得する前よりも、自分の思考が可視化されて、分かりやすくなったのではないでしょうか。

 

練習問題

 

 ここからは練習問題になります。アブダクションの習得に利用してください。

 

問題1

 

 下に示す12個の文章が、それぞれ推論であるかどうか判定しなさい。

 

 

 

解答・解説

 

 練習問題の解答・解説です。

 

問題1

 

おわりに

 

 最後までありがとうございました。

 

 ぜひ、積極的に日常的にアブダクションを意識して、習得しましょう!

 

 何か分からないことがあれば、お気軽にコメント等でお問い合わせください! 

 

帰納法を習得しよう!具体例と共に分かりやすく解説~1日でも早く見たかったブログ~

はじめに

 

 どうも Junite です。

 

 今回は、論理的推論の一つである帰納法を紹介していきたいと思います。

 

 この記事は、帰納法について分かりやすく解説した後に、帰納法を習得するための方法を紹介する、という構成になっています。

 

 

帰納法とは

 

 帰納法は、論理的推論の一つであり、前提条件と結論の二つの既存の事柄から、規則という未知の事柄を導くことを言います。

 

 つまり、ある出来事Aがあって、もう一つの出来事Bがあったときに、AとBには何か関係があるのではないかと予想することです。

 

 これだけでは分かりづらいと思うので、次の具体例とともにイメージを掴んでいきましょう。

 

 

 ちなみに、論理的推論は、”演繹法”と”アブダクション”の他の二つと合わせて三種類に分類することが出来ます。

 

 論理的推論については下ページで詳しく解説しています。

 

 

junite.hatenablog.com

 

帰納法の具体例

 

 では、ここからは帰納法の具体例を見ていきたいと思います。

 

具体例1

 

前提条件1:A君が学校に遅刻した

結論1:先生がA君に怒った

 

前提条件2:B君が学校に遅刻した

結論2:先生がB君に怒った

 

前提条件3:C君が学校に遅刻した

結論3:先生がC君に怒った

 

規則:学校に遅刻すると先生が怒る

 

 誰かが遅刻すると毎回先生が怒ることから、「学校に遅刻すると先生が怒る」という規則があるのではないかと予想します。これが帰納法です。

 

 

具体例2

 

前提条件1:この前空に黒い雲が広がっていた

結論1:その後雨が降った

 

前提条件2:別の日の空に黒い雲が広がっていた

結論2:その後雨が降った

 

前提条件3:また別の日の空に黒い雲が広がっていた

結論3:その後雨が降った

 

規則:黒い雲が広がっているとその後雨が降る

 

 空に黒い雲がある日はその後雨が降るという経験から、「黒い雲が広がっているとその後雨が降る」という規則があるのではないかと予想します。これも帰納法の一例です。

 

 帰納法のイメージが掴めましたでしょうか。

 

帰納法の詳細

 

 ここからは、帰納法についてより詳しく見ていきたいと思います。

 

身近で当たり前

 

 帰納法という言葉を聞くだけだと、何か難しい概念のように思われたかもしれませんが、ここまでの説明からも分かるように、それ自体はすごく当たり前で、身近なものです。

 

 

 実際、我々は日頃から様々なことを帰納法を用いて推論しています。上で挙げた具体例のような状況も、日常でよく見られる光景でしょう。帰納法という言葉自体は知らないだけで、無意識の内に既に使っているのです。

 

 また、世の中の法則の多くは帰納法によって導き出されています。

 

 例えば、物理法則は帰納法によって導き出されています。自然現象を大量に観察し、そこから正しいと思われる規則を導いているのです。

 

絶対に正しいとは限らない

 

 帰納法で得られた規則は、絶対に正しいわけではありません。あくまでも、正しい確率が高いだけです。

 

 具体例2では、「黒い雲が広がっているとその後雨が降る」という規則を導いていますが、これは現実には正しくありませんよね?黒い雲があっても、雨が降らないことはあります。

 

 この性質は、帰納法有限から無限への飛躍があることに由来します。

 

 有限から無限への飛躍というのは、具体例2でいうと、有限(三つ)の「黒い雲が広がった後に雨が降った」という事例から、どんな場合でもそれが成り立つという無限の事例へと言及してしまうことです。

 

 

 これは、得られた規則がどんなに正しそうな場合でも当てはまることです。

 

 例えば、今までの経験から「太陽は回っている」という規則を導いたとしましょう。

 

 これは一見すると正しいことのように思えますが、絶対に成り立つかと言われれば違います。地球の自転や公転が止まって、太陽が回らなくなる可能性もゼロではないのです。

 

 なので、この規則を僕らが当たり前のように使っていいのは、例外が起きる可能性が限りなく低いので、それを無視しているからだと言えます。

 

 

 このように、帰納法で得られた規則は、あくまでも蓋然的に正しいことに注意しましょう。

 

事例が多いほど信憑性が高い

 

 前提条件と結論の事例が一つだけでも帰納法を用いることはできますが、それによって得られた規則の信憑性は低いものになります。ですが、たくさんの事例に帰納法を用いて得られた規則ほど、その信憑性は高いものとなります。これは確証性の原理とも言います。

 

 具体例1で、D君やE君が遅刻した時も先生が怒れば、得られた規則の信憑性が上がることからも、イメージしやすいと思います。

 

 

 また、全ての場合を網羅している場合を完全帰納法と言います。そうでない場合は不完全帰納法と言います。

 

 完全帰納法は非常に稀なケースで、世の中の帰納法のほとんどは不完全帰納法です。

 

 物理法則は不完全帰納法によって導き出されたので、ほぼすべて場合成り立ちますが、絶対に成り立つことは一切証明されていませんので、成り立たない場合の存在を否定できません。

 

 それにもかかわらず、僕らが物理法則を使えるのは、学問上そうした細かいケースを想定していては議論が進まないので、物理法則は絶対に成り立つという前提を作っているからです。

 

帰納法の注意点

 

 ここからは、帰納法を使う上での注意点について、お話ししていきたいと思います。

 

早すぎる一般化

 

 早すぎる一般化とは、少ない事例から一般的な規則を導いてしまうことです。

 

 具体例2では、たった三回の事例から「黒い雲が広がっているとその後雨が降る」という規則を導く、早すぎる一般化により、間違った規則を導いてしまったと言えます。

 

 早すぎる一般化をして得た規則は、正しい可能性もなくはないのですが、多くの場合は上の例ように間違ったものになってしまいます。

 

 これは、得られた規則を断定ではなく推量の形にすることで、規則自体にその蓋然性を明示させることによって、対策出来ます。

 

 上の例でいえば、得た規則を「黒い雲が広がっているとその後雨が降るかもしれない」とすることによって、あくまでも可能性が高いことにすぎないことが分かりやすくなり、正しい規則を得ることができるのです。

 

偏ったサンプリング

 

 上の早すぎる一般化は、元となる事例が少ないことから誤った規則を導いてしまいましたが、多くの事例を参照していたとしても、その事例に偏りがあることによって、適切な規則を得られないことがあります。

 

 例えば、街頭でタピオカが好きかをアンケートをした時に、9割以上の人が好きと答えたとしましょう。

 

 しかし、ここで「タピオカが日本で非常に人気である」という結論を導くのは正しくない可能性があります。

 

 もし、アンケートをしたのがちょうど学校終わりの時間帯で、アンケートに答えた人の多くが高校生だったとしましょう。

 

 すると、タピオカが人気なのは高校生の間だけで、他の世代の人たちには全く人気がない可能性があります。つまり、「タピオカが日本で非常に人気である」という規則が成り立つかはまだ分からないのです。

 

 

 このように、 帰納法で規則を得る際は、その元となる事例に偏りがないかを注意する必要があります。

 

帰納法を習得するメリット

 

 前述したように、我々は既に帰納法を自然と使用しています。ここでの”習得”とは、何を”前提条件”と”結論”にして、何を”規則”として導いたのか自覚するということです。

 

 つまり、帰納法を意識的に使えるようになるということです。

 

 帰納法を習得することのメリットはいくつかあります。

 

自分の思考を可視化できる

 

 一つ目は、自分の思考を可視化できるということです。

 

 今まで、頭の中でぼんやりと考えていたことを、「自分は帰納法をしている」と意識して考えることで、何をどのように導き出したかが明確になります。

 

間違いの原因に気づきやすい

 

 二つ目は、間違えた時にどこが間違っているのかを分析しやすいということです。

 

 帰納法を使用して得た規則が間違っているならば、その原因を、早すぎる一般化や偏ったサンプリング、推量の形になっていないなどにすぐ特定することが出来ます。

 

 もし、帰納法を習得していなければ、その間違いの原因の特定をすぐにするのは難しいでしょう。

 

何が正しいのか判断しやすい

 

 三つ目は、何が正しいのか判断しやすいということです。

 

 帰納法を習得していれば、ある情報を得たときに、それが帰納法によって導かれたものだとしたら、その妥当性や信憑性を冷静に判断することが出来ます。

 

 例えば、友達の何人かに数学のテストの成績を聞いたところ、40点前後だと答えました。そして、帰納法を用いて「今回の数学のテストの平均点は40点前後である」という規則を導いたとしましょう。

 

 この時、帰納法を習得していれば、早すぎる一般化をしていないか、サンプリングが適切に行われているか、などを考えることができます。

 

 この場合は、友達にしか聞いていないことから、成績が似たもの同士がかたまっている可能性が高いので、「実際の平均点は違う可能性が高い」と客観的にその整合性を判断することができます。

 

帰納法の習得方法

 

 帰納法を習得するメリットを確認してきたところで、ここからは、帰納法を習得する方法についてお話していきたいと思います。

 

何が帰納法かを確認する

 

 帰納法を習得するためにはまず、自分の思考を一つ一つ確認し、何が帰納法で、何がそうでないかを認識することが大切です。

 

 そうすることで、帰納法のイメージを深めることができると同時に、帰納法がいかに頻繁に用いられているかを再確認することができます。

 

 この後、練習問題を用意しているので、チャレンジしてみてください。

 

要素を分析する

 

 何が帰納法かを認識した後は、何が前提条件で、結論で、規則なのかを確認してみましょう。

 

 そうすることで、自分がどのような思考をしているのかを理解することができます。

 

 これも、練習問題を用意しているので、チャレンジしてみてください。

 

得られた規則を疑う

 

 最後に、日頃から帰納法で得られた規則を疑うようにしましょう。

 

 今まで見てきたように、帰納法は推論の過程で、様々な間違いを導く可能性があります。

 

 また、演繹法では、帰納法で導かれた規則を使うことが多いのですが、その規則が間違っていると、どんなにその過程が正しくても、得られる結論は間違ったものになってしまいます。

 

 なので、”帰納法の注意点”で挙げたことを確認することによって、得られた規則の妥当性を分析することが非常に大切です。

 

 これも、練習問題を用意しているので、チャレンジしてみてください。

 

帰納法の練習問題

問題1

 

 以下の推論のうち、帰納法であるものを全て選びなさい。

 

推論1:時計を見ると11時を指していた。そろそろ寝なければ。

推論2:朝スマートフォンを見ると、メール通知が来ていた。友達からだろうか。

推論3:私の経験から言わせてもらうと、あの人が笑ってる時は実は怒っている。

推論4:友達を作るのが下手だ。話すのが苦手だからに違いない。

 

問題2

 

 次の帰納法における前提条件、規則、結論をそれぞれ述べなさい。

 

 「通勤のために駅へ行くと、いつもより人が混んでいた。人身事故があったのだ。次からは気を付けてあらかじめ調べておこう。」

 

問題3

 

 次の帰納法で得られた規則の妥当性を調べなさい。

 

 「新宿駅周辺で、中学生に塾に行っているかアンケートをとったところ、90%以上が塾に行っていると答えた。最近は早い段階で子供を塾に行かせる家庭が増えているようだ。」

 

解答・解説

問題1

 

 答えは推論3です。

 

 推論1は演繹法。前提条件「時間が11時」と規則「夜遅いと寝た方がいい」から結論「寝た方がいい」を導いています。

 

 推論2はアブダクション。規則「友達からメールが来ると通知が来る」と結論「通知が来た」から前提条件「友達からメールが来た」を導いています。

 

 推論3は帰納法。前提条件「あの人が笑っている」と結論「その時怒っている」の事例が複数あって、そこから規則「あの人が笑っている時は実は怒っている」を導いています。

 

 推論4はアブダクション。規則「話すのが下手だと友達が出来ない」と結論「友達が出来ない」から、前提条件「話すのが下手」を導いています。ただし、規則が本当に正しいのかというのは、また別のお話です。

 

問題2

 

 正解は前提条件が「人身事故が起きる」、結論が「いつもより人が混む」、規則が「人身事故が起きるといつもより人が混む」です。

 

 たった一つの事例から規則を導いてしまっているので、規則の妥当性については別で議論をした方がいいですね。

 

問題3

 

 正解は妥当ではないです。

 

 新宿には塾が多数存在するので、アンケートに答えた中学生の多くが、その新宿の塾に行く途中であった可能性が高く、その場合、偏ったサンプリングとなり、得られた規則の妥当性を著しく下げることになります。

 

 ちなみに、アンケート調査では、そのような偏りをゼロにするのが望ましいですが、完全に偏りをなくすことは現実的ではないため、どの程度までは許容できるかの線引きが重要になります。

 

おわりに

 

 最後までありがとうございました。

 

 ぜひとも日頃から意識的に使って、帰納法を習得してみましょう!

 

 何か分からないことがあれば、コメントでお気軽にお問い合わせください!

演繹法を具体例と共に解説!~1日でも早く見たかったブログ~

はじめに

 

 どうも Junite です。

 

 今回は、論理的推論の一つである ”演繹法” の解説や使い方、メリットなどについてお話ししていきたいと思います。

 

 

演繹法とは?

演繹法の一般的説明

 

 演繹法は、論理的推論の一つであり、”前提条件”と”規則”の二つの既存の事柄から、”結論”という未知の事柄を導くことを言います。

 

 ちなみに、論理的推論は、”帰納法”と”アブダクション”の他の二つと合わせて三種類に分類することが出来ます。

 

 論理的推論については下ページで詳しく解説しています。

 

 

junite.hatenablog.com

 

 

演繹法の具体例

 

 分かりやすいようにいくつか例を挙げてみましょう。

 

具体例1

 

・前提条件:私は動物が嫌いだ

・規則:犬は動物だ

・結論:私は犬が嫌いだ

 

 動物が嫌いだと、その集合に属する犬も嫌いになります。

 

具体例2

 

・前提条件:いつも使っている電車で人身事故が起きた

・規則:人身事故が起きると電車が遅延する

・結論:いつも使っている電車が遅延する

 

 電車で人身事故が起きたと聞いた時、同時に電車が遅延していると考えますよね?それは演繹法によって導かれているのです。

 

演繹法の具体的説明

日常に溢れている

 

 演繹法は、一見するとすごく当たり前のことのように思えますが、それは脳が演繹法を自然と習得し、我々が無意識のうちに使用しているからです。

 

 実際、我々の思考を分析してみると、その多くが演繹法に基づいています。

 

 先ほど挙げた例も、日常的な思考が演繹法に基づいていることを示しています。

 

絶対に正しい

 

 演繹法には、”前提条件”と”規則”が正しいならば、導き出された結論は、絶対的・必然的に正しいという特徴があります。

 

 この特徴は、他の論理的推論である、”帰納法”と”アブダクション”には見られません。

 

 この二つから得られる結論は蓋然的(=ある程度正しいと予測されるもの)なものなので、絶対的・必然的に正しいわけではありません。

 

冗長になりやすい

 

 演繹法には、論理的な正確性を重視すると、その過程が長くなったり複雑になったりしやすいという特徴があります。

 

  その冗長になりやすいという特徴から、単純な演繹法で捉えようとすると出来なかったり、当たり前だと思うところは省略して簡便化するなどが頻繁に行われます。

 

 分かりやすいように具体例をあげましょう。

 

・前提条件:私は宝くじの一等を当てた

・結論:私は幸せである

 

 これは、下のように演繹法を二回用いることで導いています。

 

・前提条件:私は宝くじの一等を当てた

・規則:宝くじの一等を当てるの、お金がたくさんもらえる。

・結論:私はお金をたくさんもらえる

 

・前提条件:私はお金をたくさんもらえる

・規則:お金がたくさんあると幸せである

・結論:私は幸せである

 

 上の例では二回だけしか使っていないですが、実際の場面では、それ以上使うこともあります。むしろ、少ない回数で済む場面の方が珍しいくらいです。

 

三段論法

 

 演繹法の代表的な例として、”三段論法”というのが非常に有名です。

 

 三段論法とは、”小前提”と”大前提”から”結論”を導く論理的推論の事です。

 

 演繹法と三段論法は指すものが異なりますが、”小前提”は”前提条件”、”大前提”は”規則”とほぼ同じですので、大した違いはありません。

 

 実際、調べてみると、この二つの概念はほとんど同じもののように扱っている場合が多く、この二つを混同することでなにか大きな問題が生じるわけではありません。

 

 一応、この二つは異なる概念であるということは、頭の片隅にでも入れておくといいと思います。

 

 三段論法の詳細は、別ページで解説したいと思います。

 

演繹法の注意点

 

 演繹法を使う上で、いくつかの注意点があります。

 

前提が間違っていれば結論も間違っている

 

 演繹法の結論が絶対的に正しいのは、あくまでも前提が正しい時に限ります。

 

 つまり、前提が間違っていれば、そこから導き出される結論も間違ったものになってしまうのです。

 

 先ほど宝くじの例を上げましたが、そこで用いられている”お金がたくさんあると幸せである”という規則は果たして正しいのでしょうか?

 

 勿論そう考える人がほとんどでしょうが、例外なく成り立つかと言われれば、怪しいところです。

 

 お金を沢山持っていると、心が貧しくなるため、不幸せになる、と考える人がいても不思議ではありません。

 

 そして、その規則を用いて導いた”私は幸せである”という結論も、上のように考えている人からすれば、正しい結論ではなくなります。

 

 このように、演繹法を使用する際は、その前提が正しいのかを常に意識することが非常に大切です。

 

 上の例では、主観と客観が混同していることによって、前提が間違っていましたが、先入観により、根拠なく正しいと思い込んでしまうことで、前提が間違っている可能性なども考えられます。

 

省略が頻繁に行われる

 

 上でも述べたように、演繹法を使用するときに、論理的な正しさよりも、簡潔さを優先するために、常識的に考えたら分かるような当たり前の部分を省略するということはよくあります。

 

 ですが、それは勝手に正しいと思い込んでるだけに過ぎないので、実際には間違っているという可能性も十分に考えられます。

 

 これまた先ほどの宝くじ例を見てみましょう。

 

 途中は全て省略して、前提条件と結論だけを見てみると、一見正しいことのように見えます。

 

 ですがそれは、”お金がたくさんあると幸せである”という規則が当たり前であるという隠れた前提があるからです。

 

 そして、その隠れた前提がこの”前提条件”と”結論”を誤って結びつける原因となっているのです。

 

 このように、演繹法を使用するときに、省略を無闇にしてしまうと、誤った結論を導く可能性が出てきてしまうので、注意が必要です。

 

 勿論、当たり前のことを疑いすぎて、議論が進まなくなっては本末転倒ですので、その二つの兼ね合いが重要になってきます。

 

おわりに

 

 最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 自分の思考がどのような論理的推論をしているのかを考えると、自分の思考を整理することができるので、習慣的にチャレンジしてみてください!

 

なんでブログを始めたのか~1日でも早く見たかったブログ~

 はじめに

 

 どうもJuniteです。

 

 今回は、何故 ”1日でも早く見たかったブログ” を始めたのかについて、軽く話していきたいと思います。

 

 突然ですが、ここで一つ質問です。英語の文章を読めるようになるにはどうすればいいでしょうか?

 

 

なんでブログを始めたのか

誰も教えてくれないことで溢れている

 

 僕がブログを始めたのは

 

「世の中には、重要であるにも関わらず誰も教えてくれないことが溢れている」

 

ということに気づき、このことを共有したかったからです。

 

 そして、その根本的な問題こそが、我々の解決すべき問題であるにも関わらず、

そのことに気づかず見逃してしまい、

問題が解決できなかったり、時間がかかってしまうのです。

 

 重要であるにも関わらず誰も教えてくれない例を挙げましょう。

 

 我々は、何か問題を解決しようとする時、頭を使って考えますよね?

 

 その時に、人間の思考には、拡散的思考*1と収束的思考*2という二つの側面が見られるとされています。

 

 そして、その二つを意識して考える事で、効率的に物事に対処できるとされています。

 

 このことを、 学校や親から教えてもらった経験はありますか?ほとんどの方が無いと答えるはずです。

 

 出来ていれば、問題をより効率的に解決できるのにも関わらず、です。

 

なぜ誰も教えてくれないのか

 

 なぜ、重要であるにも関わらず誰も教えてくれないのでしょうか?その理由は主に二つほど挙げられます。

 

 一つは、教えること自体が難しいからです。

 

 上の例でいうと、 ”拡散的思考” や ”収束的思考” という言葉自体の意味を説明するのは簡単なのですが、それを実際に日常で生かす方法を説明するのはとても難しいですよね。

 

 

 もう一つは、それらの知識は経験を通して学び、使うことが期待されているからです。

 

 同じく上の例でいうと、 ”拡散的思考” や ”収束的思考”なんて言葉は知らなくても、無意識のうちに使い分けてる、或いは、使い分けた方が考えが整理されると経験から知っているはずだから、わざわざ教える必要がない、ということです。

 

 この以外にも理由があると思います。ですが、どんな理由があろうと、重要だけど誰も教えてくれないものが存在がしているということだけは確かです。

 

効率の良い勉強法とは

 

 ここでもう一つ例を挙げましょう。

 

「僕より勉強時間が短いはずなのに、あいつの方が成績がいい」

 

みたいな経験ありませんか?

 

 そういう人は、どんな勉強法が効率がいいのかをちゃんと考えているから、少ない勉強時間でも、好成績をたたき出しているのです。

効率の悪い勉強法をいくら続けても、効率の良い勉強法をしている人にはかないませんよね?

 

 ですが、効率の良い勉強法を、今まで誰かからちゃんと教わったことがあったでしょうか? 

 

 雑談やオマケ程度で話されたことはあるかもしれませんが、勉強法だけに焦点を絞って話された、という経験はほとんどの人がないはずです。少なくとも僕はありません。

 

 このように、世の中は、誰も教えてくれないことで溢れているのです。

 

 

 

 ここまで話せば最初の質問の答えも分かると思います。

 

 答えは

 

 「効率の良い勉強方法を学ぶ」

                

ことです。

 

 色んな単語を覚える、とにかく沢山の英文を読んで慣れるなどは、あまり本質的な問題解決法とは言えないのです。

 

タイトルの意味

 

 次に、何故このようなタイトルにしたのかについてお話ししたいと思います。

 

 ”1日でも早く見たかった” と称したのは

 

「紹介した知識をもっと早く知っていれば、今頃どうなっていただろう?」

 

と想像していただきたいからです。

 

 何故そんなことを想像してもらいたいのかというと、そのことを考えることで、紹介した知識を実践するモチベーションに繋がると思っているからです。

 

 例えば、ある人が

 

「もっと早く集中力を高める術を知っていれば、もっと勉強が得意になっていたのに」

 

と後悔していたとしましょう。このあと彼は集中力を高める努力を始めるでしょうか?

 

 答えは否です。

 

 そのことを知らなかった自分の人生が無駄なように思えて、或いは面倒くささが勝って、努力をしない可能性が高いです。

 

 ですが、今変わらないと、その後の人生も無駄にするだけです。むしろ、今の段階で知れたことを喜び、今後も無駄にしたいように今すぐに努力を始めるべきなのです。

 

 その努力する意志を後押ししたいという気持ちから、このようなタイトルにしました。

 

 

このブログの役割

教えてくれないことを教える

 

 このブログには、二つの役割があります。

 

 一つは、これまでにも述べてきたような、重要なのにも関わらず誰も教えてくれない知識を提供することによって、普段無意識にしていることを認識できるようにする、或いは、新たな知識として身につけてもらうことです。

 

 例えば、 ”誤前提暗示” と呼ばれる心理学上の知識があります。

 

 これは、二者択一を問いかけることで、あたかも他に選択肢が無く、二つの内のどちらかを選ばなければいけないような心理を利用し、相手をコントロールする手法です。

 

 この知識を提供することによって、無意識のうちに使っている人は、言語化されることで意識的に使用できるようになり、知らなかった人も、新たな知識を得ることが出来ます。

 

皆さんのペースメーカーになる

 

 もう一つは、日頃から皆さんがこれらの知識を使えるように手助けすることです。

 

 知識として習得したとしても、使えるようにならなければ意味がありません。

 

 先ほどの例だと、 ”誤前提暗示” を知識として知っていても、日頃から使えるようにならなければ、全く意味をなさないですし、逆に相手から ”誤前提暗示” をされても、気づくことすら出来ません。

 

 そして、使えるようになるには、日頃から意識して使用して練習するしかないのです。

 

 そこで、皆さんには、このブログをペースメーカーとして利用していただきたいのです。

 

 具体的には

 

「このブログで挙げられた知識は絶対に意識して使う!」

 

と決めて、どうしてもしなければいけない状況を作り出します。

 

 これは、僕自身がやっていることでもあります。

 

 僕は、知識としては持っているけど、肝心な実践の部分が出来ていませんでした。そんな現状を打破するために、

 

「このブログを書いたことは必ず実践する!」

 

と心に決めて、このブログを執筆しています。

 

 先ほどでは述べませんでしたが、これもブログを始めた理由の一つです。

 

 自発的には続けづらいことでも、多発的な要因が絡んでくれば、継続しやすくなります。

 

おわりに

 

  最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 少しでも皆様の役に立てるよう、日々精進してまいりますので、今後もよろしくお願いします。

 

*1:情報を元に様々な方向へと考えを巡らす思考法のこと

*2:既にある情報を元に一つの正しい答えを導く思考法のこと

論理的推論を具体例と共に解説!~1日でも早く見たかったブログ~

はじめに

 

 どうも Junite です。

 

 今回は、思考法の一環として、 ”論理的推論” とは何なのかについて解説し、そのことを意識的に使うとどんなメリットがあるか、についても話していきたいと思います。

 

 

論理的推論とは?

論理的推論の一般的説明

 

 論理的推論とは、簡単に言うと、

 

既に知っていることから、新たなことを正しく予想する

 

ことです。

 

 つまり、自分の持っている知識から、持っていない知識を導くことで、知識の幅を広げることです。

 

 この説明を聞くと、何か難しいことのように感じますが、論理的推論は、その言葉自体は知らなくても、我々が無意識のうちにやっていることです。

 

論理的推論の具体例

 

 例えば、あなたが外に出て空を見ると、黒い雲が空に広がっているとしましょう。

 

 その時あなたはどう思いますか?

 

 ほとんどの方が無意識のうちに 「これから雨が降りそう」 という予想をするはずです。

 

 この時どんなことが起こっているのかというと、

黒い雲が空に広がっている」 という既に知っている知識と、

黒い雲があると、雨が降る確率が高い」 というこれまた既に知っている知識から、

このあと雨が降る確率が高い」 という新たな知識を生み出しているのです。

 

 つまり、あなたは今、論理的推論をしたのです。これ以外にも、論理的推論は非常に多くの場面で使われています。

 

 もう一つ例を挙げましょう。例えば、あなたが会社に遅刻したとしましょう。

 

 その時、ほとんどの方が 「上司が怒っているのに違いない」 という予想をするはずです。

 

 この時どんなことが起こっているのかというと、

遅刻をした」 という既に知っている知識と、

遅刻をすると、上司が怒る確率が非常に高い」 という既に知っている知識から、

上司が怒っている確率が非常に高い」 という新たな知識を生み出しているのです。

 

論理的推論の具体的説明

 

 大まかなイメージを掴んでもらったところで、ここからは、もう少し踏み込んで解説をしていきたいと思います。

 

 論理的推論は、 ”前提条件” ”規則” ”結論” の三つの要素から説明できます。

 

 先ほどの例を使うと、

黒い雲が空に広がっている」 と 「遅刻をした」 が前提条件、

黒い雲があると、雨が降る確率が高い」 と 「遅刻をすると、上司が怒る確率が非常に高い」 が規則、

このあと雨が降る確率が高い」 と 「上司が怒っている確率が非常に高い」 が結論です。

 

 そして、この要素のうち、既に二つの要素が分かっており、残りの一つの要素を予想すること、これこそが論理的推論なのです。

 

論理的推論の分類

 

 論理的推論は、どの要素が分かっていて、どの要素が未知であるかで、三種類に分類することが出来ます。

それぞれ ”結論” が未知である場合、 ”規則” が未知である場合、 ”前提条件” が未知である場合、です。

 

演繹法

 

 演繹法は、 ”前提条件” と ”規則” から、 ”結論” を導くことです。

 

 先ほど挙げた例は、両方とも ”結論” を導いていることから、演繹法と言えます。よって ”論理的推論の具体例” というよりは ”論理的推論のうち、演繹法の具体例” といった方がより正確です。

 

 演繹法のより詳細な解説は、別ページでしたいと思います。

 

帰納法

 

 帰納法は、 ”前提条件” と ”結論” から、 ”規則” を導くことです。

 

 例えば

黒い雲が空に広がっている」 という前提条件と、

雨が降る確率が高い」 という結論から、

黒い雲があると、雨が降る確率が高いに違いない」 という規則を導くことが帰納法です。

 

 

 帰納法のより詳細な解説は、別ページでしたいと思います。

 

アブダクション

 

 アブダクションは、 ”規則” と ”結論” から、 ”前提条件” を導くことです。

 

 

 例えば

黒い雲があると、雨が降る確率が高い」  という規則と、

雨が降る確率が高い」 という結論から、

黒い雲が空に広がっていたに違いない」 という前提条件を導くことがアブダクションです。

 

 アブダクションのより詳細な解説は、別ページでしたいと思います。

 

論理的推論の注意点

 

 論理的推論をするときの注意点なのですが、帰納法アブダクションに関しては、あくまで予想であるため、確実にそうとは言い切れないということです。

 

 例えば、黒い雲が空に広がっていると雨が降ることから、 「黒い雲が空に広がっていると雨が降る」 という規則を帰納法で導いたとしましょう。

 

 ですが、実際には、雲行きが怪しくても、結局雨が降らないというケースも存在します。

 

 つまり、帰納法アブダクションは、あくまでも経験的にそうである確率が高いと予想しているだけなので、必ずそうなるとは限らないのです。

 

 一方で、演繹法は ”前提条件” と ”規則” が正しいのならば、導かれる結論も必ず正しいです。

 

 演繹法で得た結論が間違っているのならば、それは ”前提条件” と ”規則” のどちらか、或いは、両方が正しくないのです。

 

 決して、演繹法によって間違った結論が導かれたわけではないのです。

 

論理的推論のメリット

 

 ここまで論理的推論について詳しく解説してきました。ここからは、論理的推論を意識的に使うと、どのようなメリットがあるのかについて話していきます。

 

その1:無意識の思い込みに気づきやすい

 

 一つ目は、無意識の思い込みに気づきやすいことです。

 

 我々は、正しいのか証明されていない、或いは正しいと思い込んでいる知識を、意図せずに使いがちです。

 

 そうすると、結果的に間違った結論を導いてしまったり、そもそも間違っていることにも気づけなかったりします。

 

 ですが、論理的推論を意識的に使うと、何が ”前提条件” で、何が ”規則” で、何が ”結論” なのか、を毎回考える必要があります。そのため、それらが正しいのかを吟味する機会が増え、思い込みに気づきやすくなるのです。

 

その2:思考が整理しやすい

 

 二つ目は、自分の思考を整理しやすいことです。

 

 前にも述べたように、演繹法を使っているところは必ず正しく、帰納法アブダクションを使っているところは、違う可能性もあります。

 

 そのことを意識することで、どこが正しくて、どこが間違っている可能性があるのかを判断でき、無駄なことを考えずに、効率的に思考をすることが出来ます。

 

おわりに 

 

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 日頃から ”論理的推論” を意識的に使用して、活用できるよう練習してみてください!

はじめに〜1日でも早く見たかったブログ〜

 

はじめに

 

 どうもJuniteです。

 

 今回から ”1日でも早く見たかった” と称して、ブログを始めていきます。

 

 その一番初めの記事ということで、今回は

 

  • このブログではどのような内容を扱うのか
  • このブログを読むメリット

 

の二点について、お話していきたいと思います。

 

 

 

どのような内容を扱うのか

 

 詳しくは別の記事で述べますが、このブログでは、誰も教えてくれないけれど非常に重要なことをメインとして扱っていきます。

 

 

junite.hatenablog.com

 

 

思考力

 

 思考力は、物事を正しく考えるために非常に重要な能力です。

 

 思考の仕方を理解し、正しい思考法を知らないと、効率の悪く時間のかかる思考になってしまいます。

 

 このブログでは、思考にはどんな種類があるのかを説明し、それぞれがどんな場面で用いられているかを具体例とともにイメージしていただくことで、自分が今どのような思考をしているのかを把握し、思考力を高めていきます。

 

交渉力

 

 交渉力は、自分の意見を相手に納得させるために重要な能力です。

 

 世の中には、人間の心理を利用して交渉を有利に進める方法が数多く存在します。

 

 そのことを知らないと、相手に流されてばかりで、自分の意見を相手に通すことは難しいでしょう。

 

 このブログでは、交渉術を詳細に解説し、実際の場面でどのように使われているかを具体例によりイメージしていただくことで、実際に交渉術を使えるようにし、交渉力を高めていきます。

 

記憶力

 

 記憶力は、人間の誰もが持っている非常に基礎的な能力です。

 

 しかし、人間の脳の仕組みの関係で、効率の良い記憶法を知らないと、記憶力が低くなってしまいます。

 

 このブログでは、様々な記憶法を紹介し、それらを実際にやってみてもらうことで、記憶力を高めていきます。

 

集中力

 

 集中力は、一つの事柄に意識を向ける際に必要になる能力です。

 

 集中力が無いと、いくら効率の良い思考法を学んでも、それを続けることが出来ません。

 

 このブログでは、集中するための様々な方法を紹介し、それらを実際にやってみてもらうことで、集中力を高めていきます。

 

このブログを読むメリット

 

 このブログを読むメリットはいくつかあります。

 

学校では習わないような様々な有用な知識を習得できる

 

 一つ目は、学校では習わないような様々な有用な知識を習得できることです。

 

 学校では、数学や英語など様々なことを教えられたかと思いますが、思考法や交渉術、記憶法などを教わったことがありますでしょうか。

 

 多くの人は無いと答えるはずです。

 

 しかも、それらの知識は、数学や英語なんかと比較すると、遥かに日常で利用しやすく、有用性が高いことは分かるかと思います。

 

 そんな重要だけど知らない知識を、このブログを通して学ぶことが出来ます。

 

問題解決に役に立つ

 

 二つ目は、問題解決に役に立つということです。

 

 勿論必ず役に立つという訳ではないですが、多くの場合では、有用である可能性が高いです。

 

 なぜなら、このブログで紹介する知識は、 ”考え方” や ”集中力の高め方” などの根本的なものが多く、様々なケースに適用しやすいからです。

 

 例えば、あなたの数学の成績が伸び悩んでいるとしましょう。

 

 その時に、思考力を高めれば、問題解決の手法を早く導きやすくなり、記憶力を高めることで、公式や解法を覚えやすくなり、集中力を高めれば、質の高い勉強が可能になります。

 

 これ以外にも、様々な場面において、このブログの知識が役に立つと思います。

 

変わるきっかけが作れる

 

 三つ目は、あなたが変わるきっかけが作れるということです。

 

 例えば、自分で思考力を高める方法を色々調べたとしても、知識として増えるだけで、それを実際に実行するのは難しいと思います。

 

 ですがこのブログでは、日常で起きそうな具体例を沢山使用しているため、イメージを作りやすく、単に知識として習得するだけでなく、実際に応用しやすいという工夫がなされています。

 

 このように、単なる知識を提示するだけでなく、具体的な使い方なども提示することで、実践して、変わるきっかけを作れるようにしています。

 

 

おわりに

 

  最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 少しでも皆様の役に立てるよう、日々精進してまいりますので、今後もよろしくお願いします。